個人向け危機管理ガイド

経済危機に備える第一歩:今すぐできる「自分の資産リスト」作成ガイド

Tags: 経済危機, 資産管理, 家計管理, 初心者, 備え

経済危機への備え、まずは「自分のお金」を知ることから

経済に関するニュースを目にするたび、漠然とした不安を感じることはありませんか?「もし景気が悪くなったら、自分のお金はどうなるのだろう」「何をすればいいのだろう」と悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。

経済危機への備えというと、難しい投資や節約術を思い浮かべるかもしれませんが、最初の一歩として最も大切なのは、「自分のお金の全体像」を正確に把握することです。

「自分のお金の全体像」とは、今、自分が持っているお金が、どのような形で、どこに、どれくらいあるのかを一覧にしたものです。これを明確にすることで、漠然とした不安を具体的な数字に変え、取るべき対策が見えてきます。

この記事では、金融や経済の専門知識がない方でも簡単にできる、「自分の資産リスト」の作成方法を解説します。

なぜ「自分の資産リスト」作成が重要なのか?

なぜ、経済危機への備えとして、まず資産リストを作成することが重要なのでしょうか。主な理由は以下の通りです。

「資産」って何を指すの?初心者向けの考え方

「資産」と聞くと、不動産や株といった大きなものを想像するかもしれませんが、ここではもっとシンプルに考えてみましょう。経済危機に備えるという観点では、主に以下の二つに分類されるお金を「資産」と捉えます。

  1. 今すぐ、または比較的短期間で使えるお金:
    • 銀行の普通預金、定期預金
    • 現金
    • 電子マネーの残高(高額な場合)
  2. 将来のために準備しているお金:
    • 株式、投資信託などの証券口座にあるお金
    • 個人型確定拠出年金(iDeCo)や企業型確定拠出年金(DC)
    • 生命保険や学資保険などの解約返戻金(保険の種類によります)
    • 財形貯蓄
    • 勤務先の持ち株会など

まずは、この中でも特に身近な「銀行預金」「証券口座」「保険」「年金」あたりを中心にリスト化してみるのがおすすめです。

今すぐできる!「自分の資産リスト」具体的な作成ステップ

さあ、実際に自分の資産リストを作成してみましょう。難しい作業は一切ありません。以下のステップで進めてみてください。

ステップ1:準備するもの

まずは、リストを作るためのツールを準備します。

一番使いやすいと感じるもので始めてみましょう。この概念は、シンプルに表形式で作成すると全体像が把握しやすいため、図解で示すとより理解しやすいでしょう。

ステップ2:リストの項目を決める

リストに含める基本的な項目を決めます。まずはシンプルに以下の項目から始めてみましょう。

ステップ3:情報を集める

次に、リストを埋めるための情報を集めます。

全ての情報を一度に集めるのが大変であれば、まずは預金から、次に証券口座、というように少しずつ進めても大丈夫です。

ステップ4:リストにまとめる

ステップ2で決めた項目に従って、ステップ3で集めた情報をリストにまとめます。

| 資産の種類 | 金融機関名/会社名 | 現在の金額(〇年〇月〇日現在) | 備考 | | :----------------- | :---------------- | :----------------------------- | :------------------------------------- | | 普通預金 | 〇〇銀行 A支店 | 〇〇円 | 生活費口座 | | 定期預金 | △△銀行 | 〇〇円 | 満期 〇年〇月 | | 投資信託 | □□証券 | 〇〇円 | 積立設定あり、評価損益 ±〇〇円 | | 生命保険(終身) | ××生命 | 解約返戻金 〇〇円 | 加入時期 〇〇年、払込期間 あと〇年 | | 確定拠出年金(iDeCo)| 〇〇証券(運営管理)| 〇〇円 | 毎月積立中 | | 現金 | 自宅 | 〇〇円 | (おおよその金額でOK) | | 合計 | | 合計金額 〇〇円 | |

このようにリスト化することで、自分がいくらの資産を、どのような形で持っているのかが一目で分かります。合計金額を出すことで、漠然とした不安が具体的な数字に変わります。

ステップ5:定期的に見直す

作成した資産リストは、一度作って終わりではありません。預金残高や投資の評価額は日々変動しますし、保険の契約内容を見直したり、新たな資産が増えたりすることもあるでしょう。

年に1回や、半年に1回など、自分で見直す頻度を決めて、最新の情報に更新することをおすすめします。見直しのタイミングを習慣化することで、常に自分のお金との向き合い方を意識することができます。

リスト作成後の活用法

資産リストが完成したら、それをどう活用すれば良いでしょうか。

まとめ:最初の一歩を踏み出そう

経済危機への備えは、一朝一夕にできるものではありません。しかし、「自分のお金の全体像」を把握するための資産リスト作成は、誰でもすぐに始められる最初の一歩です。

漠然とした不安を具体的な行動に変え、自分のお金と向き合う時間を持ちましょう。今回作成した資産リストは、今後の家計管理や資産形成を進める上での大切な基盤となります。

この記事が、あなたが経済危機への備えを始めるための一助となれば幸いです。